中小企業の経営力向上マガジン「不動産ノンバンクの基礎知識」

「中小企業の経営力向上マガジン」2022年9月8日号
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【本日のテーマ】
■不動産ノンバンクの基礎知識
金融機関が融資をできない!となった時、借り入れという視点からは 不動産ノンバンクが最も大きな金額の引受先となります。
事業資金では、売掛債権を活用したノンバンクからの借り入れや 融資ではないものの、売掛金の売買による資金調達であるファクタリング などがありますが、金額的には不動産の活用に比べると調達額が限られます。
それなりの資金が必要、不動産を所有している場合で、かつ銀行などからの 融資が見込めない状況になった際には、不動産ノンバンクの活用を考えたい ところです。
ところで、不動産を担保にした融資は銀行や信用金庫でも行っているため 両者の違いが分かりにくいという声をよく聞きます。
そこでまずは、不動産ノンバンクと金融機関との不動産担保融資の違いに ついて簡単に説明しておきます。
銀行や信用金庫などの金融機関が不動産の担保価値を評価する場合、 路線価を使うことが多いのが現状です。
一方、不動産ノンバンクの場合には、担保価値を実勢価格で評価するのが 通常です。
銀行などは、どうしても体質的なこともあり、手堅く評価する。 対して、不動産ノンバンクは実際の売買価格を持って評価しようする。
したがって、同一の物件であっても、評価額が違ってくる。
また、銀行などでは、様々な理由から担保として評価できない不動産に対しても 不動産ノンバンクでは担保としてとらえて融資するといったこともあります。
不動産といっても物件の評価や捉え方などが、銀行などと不動産ノンバンクでは かなり違ということです。
さて、不動産ノンバンクのメリット、デメリットについて
■メリット
・銀行などの金融機関の融資ができないような状況、決算書から見てと  言えますが、決算書でダメになることはほとんどありません。
・融資の実行までのスピードが早い。早ければ1週間以内もありで、  銀行などに比べると圧倒的に迅速です。
・資金使途の幅が広い。○○運転資金でなければ…といったことはほぼ、ありません。
■デメリット
・金利が高い。銀行などから資金を調達しているため、金利は高くなります。
・現借り入れ先の銀行などが嫌がるケースがあります。ただ、説明の仕方次第といった  側面もあります。
・身近さがなく、どこで借りれば良いのか分からない。ネットで探せば、山のように  出てきますが、銀行のようなすんなりと足を運びにくい。やはり、紹介してもらう  が一番かもしれません。
取引先金融機関から融資を断れた時、何でもかんでも、不動産ノンバンクというのは 良くありません。
銀行などからの借り入れができず、さらに資金が回らなくなった時には、まずはリスケジュールで 元本の返済を止める、借換で真水を入れるが正道と言えます。 (リスケジュール等は重要な手段で、私もこうした対応を勧め、お手伝いすることも あります)
しかし、まとまった資金がなくてはどうにもならないケースなど、リスケジュールなどでは 対応できない場合には、不動産ノンバンクの活用を真剣に考え、提案します。
現金なくして事業は成り立たずです。いざという時にために、不動産ノンバンクの存在を頭に入れ、 基礎知識を持っておいてほしいところです。

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