中小企業の経営力向上マガジン「資金使途なくして融資なし」

「中小企業の経営力向上マガジン」2022年9月1日号
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【本日のテーマ】
■資金使途なくして融資なし
金融機関からの借り入れに際して、保全や返済原資などが重要視されますが、 最も大切なのは「資金使途」です。
離島で公的機関のセミナーの講師を頼まれ時、ご一緒した日本政策金融公庫の 支店長さんが言いました。 「融資は資金使途がすべて。資金使途がはっきりしないと融資はできません」
例えば、「運転資金が5000万円必要なので…」、決算書等々から実際に必要と 判断して融資をしたら、不動産に化けていたでは、困るのです。
信用保証協会付の融資の場合、資金使途の嘘が分かると、全額返済といった ことにもなります。
嘘はそもそもお話にならないのですが、資金使途は金融機関にとって必須の 融資の条件となります。
さて、資金使途といってもどのようなものがあるか?
経常運転資金 増加運転資金 季節性資金 決算資金 つなぎ資金 納税資金 設備資金
などです。
金融機関は、融資を話が出た時、経営者や経理担当者に対して、 資金の使い道を上記のような切り口からヒアリングして 稟議書を書き、決済をもらい、実行に移すという流れで融資を行います。
季節性資金であれば、売り上げが季節により変動する業界という認識のもと、 今年の売り上げ予測や資金繰りの予定、過去の経緯などから稟議書を作成する となります。
また、決算資金であれば、業界のよっては現預金残高が許認可の条件になっている 場合などにおいて、決算直前に融資といったこともあります。 (急な話では難しいですが…)
金融機関にとって資金使途は、融資と不可分の関係にあると考えなければなりません。
「使途不明な資金を貸せない」という金融機関のスタンスを十分に理解しておくことが肝心です。

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