中小企業経営力向上マガジン「教えること、考えさせること」

「中小企業の経営力向上マガジン」2022年9月8日号
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【本日のテーマ】
■教えること、考えさせること
先日、顧問先の中堅社員2名に対してミーティング形式での研修を行いました。 目的は「ティーチングとコーチンの基礎を学び、部下指導・育成力を身につける」でした。
今回は、教えることをティーチング、考えさせることをコーチングと定義して実施しました。 ティーチングには、あまり違和感はないものの、コーチングに関しては、人によっては 意見が違うかもしません。
コーチングを「考えさせる」に限定していいの?と、コーチングのコーチをしている方は 思うかもしれずですが、敢えて「考えさせる」に執着しました。
理由は、中小企業の中堅社員がはじめて学ぶコーチングであり、実践が求められたからです。
また、ビジネスという世界ならではの限定された領域で実利を獲得するための手段として コーチングを捉えた側面もあります。
一方、ティーチングについては、言葉の上での違和感はないものの、どのような内容? と思う方がいるかと思いますので、簡単に研修で教えた内容を説明しておきます。
目標を「確実な業務の遂行」とし、どのようなスキルが求められるのかというと 「言語化能力」としました。そして、「答えは教える側にある」と説きました。
といったところで、コーチングの基礎知識をお持ちの方は、お気づきだと思いますが、 「答えは教える側にある」とするティーチングは、「答えは教えられる側にある」とする コーチングと真逆の立ち位置にあります。
しかし、ここに今回の研修の意図、特徴が存在がありました。
近年、コーチングが非常に人気です。ビジネス界に限らず、様々な立場の方が コーチングを学んでいます。私もコーチングの資格保持者であり、毎年、コーチングを 活かした研修などを行っています。
しかしながら、コーチングだけでは、人の育成はできないということを体感することが 多々あり、ティーチングの手法も同時に学ぶことが肝要との思いが強まっています。
コーチングから入るとどうしても「本人に答えあり」から始まります。 しかし、知らないものは「知らない」のです。答えを探す作業をいくらしたところで 知らないものを探し出すことはできない。
コーチングは大切な手法ですが、同時にティーチングの必要性を知り、活用できるよう したい。
真逆の立ち位置で難しい部分はあるものの、非常に多様な側面を持つ人間の指導や育成では 複眼的な対応が、これからさらに求められる時代になってきたと考えています。

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