中小企業の経営力向上マガジン「AI融資」

「中小企業の経営力向上マガジン」2022年9月22日号
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【本日のテーマ】
■AI融資
AIという言葉、新聞やテレビ等々で、日常に完全に溶け込んでいますね。
ところで「AI融資」お聞きになったこと、おありでしょうか?
新型コロナが始まる前、AI融資を行う会社が続々と誕生し、 中小企業向け小口融資の新たなサービスとして、人気が出始めていました。
しかしながら、新型コロナ対策として政府が打ち出したゼロぜロ融資などの影響で、 融資環境が激変し、AI融資を専門としていた会社のほとんどが撤退しました。
(弥生会計の子会社であったアルトアさんなどが有名でした。現在は オリックスが事業譲渡との受け手となり、新たな取り組みをはじめるようです)
今回は、このAI融資について、お話したいと思います。
通常、金融機関から融資を受ける際には、「決算書によって」となりますが、 AI融資は、決算書ではなく、会計データをもって審査をする形となります。
決算書不要ということです。
具体的な審査の仕方は、仕分け情報や口座取引情報をAIが分析して、 融資の限度額や金利などを決めて融資を実行するというものです。
したがって、弥生会計などの会計ソフトの会社が事業化しやすかったという 現実がありした。
AI融資が始まったころ「強みは何?」という疑問の感じた方がいらっしゃいましたが、 何と言ってもスピードが速い。決算書なし、ネットで申し込み、当日入金もありでした。
一方、デメリットは、金利は高くなる点と上限金額が数百万円程度まで いったところが挙げられました。
さて、AI融資の現状ですが、一部のネットバンクの子会社などはその後も営業を続けており、 懸命に事業の拡大を図っています。
また、メガバンクなどを中心に大手銀行でも、新型コロナ前の段階で着々とAI融資の仕組みを 構築していました。
一旦、頓挫したかに見えるAI融資ですが、今後、新型コロナが収束し、経済環境が落ち着いたら、 新たなに多彩に進出してくるのではと思っています。
長い目で見た時、AI融資は現状の決算書主義の融資制度を大きく変える可能性があります。
現時点でAI融資は、仕分け情報や口座情報で審査をしていますが、SNSの時代ですから ホームページの運用状況や経営者のSNS発信力、事業の斬新さなどもAIは評価するように なるかもしれません。
中小企業融資の発想そのものの変革の先駆けになるではないか。 そんな気がしています。
AI融資の事例や動きを今後も追記していきたいと考えています。 皆さまも、是非、「AI融資」の動向を追っかけてみてください。

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