中小企業の経営力向上マガジン「日本政策金融公庫について一考」

「中小企業の経営力向上マガジン」2022年10月28日号
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【本日のテーマ】
■日本政策金融公庫について一考
日本政策金融公庫(以下、公庫)は、中小企業の資金調達では欠かせない そして、非常に身近な存在です。
とはいえ、「公庫さん、「公庫さん」というものの、実態をしっかり理解しているか と言われると、少々、怪しいのでは…。
公庫には、中小企業との関係において、2つの組織が存在しています。
国民生活事業と中小企業事業。
元々、別の組織であったものが、合併により1つになり公庫となりましたが、 まだまだ、双方の組織が一緒になって業務を行うまでには至っていません。
このあたりは、メガバンクでもありの話で、大きな組織が一緒になった場合に そう簡単に一体化することは難しい。
しかしながら、使う側からすると、少しややこしいというか、どちらを優先すべき 迷うケースもあります。
基本的に、国民生活事業は小規模事業者を中心にしており、中小企業事業は中小企業でも やや大きめの会社を相手にしていると言って良いと思います。
但し、どちらを使っても本来は良いはず。
しかし、実態としては、はじめて利用する場合には、やはり企業規模による選別とは 言いませんが、切り分けはあります。
簡単に言えば、小規模事業者は中小企業事業ではなかなか受け入れられない。
でも、小規模事業者が事業を拡大して、中堅企業になっていく状況ではどうでしょうか?
答えは、早めに中小企業事業との取り引きを始めた方が良い。
国民生活事業と中小企業事業では、融資枠が違います。
国民生活事業のMAXのところまで、引っ張るより早めに そもそもの融資の枠組みが大きい中小企業事業にわたりをつけておいておくべき。
公庫の現状から考えて、事業が発展したからといって 国民生活事業の職員が中小企業事業の職員を紹介、「どうぞ!」とは、まずなりません。
公庫のこうした組織の仕組みを知っておくことは重要なんです。
公庫は、民間の金融機関を補完するのが目的であることなどから、 民間の金融機関のようにどんどん営業してくることはありません。
公庫の実態を良く知り、上手に活用したいところです。

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